フロロボンダー よくあるQ & A

製品の概要について

Q1.
フッ素樹脂表面が、なぜ接着が可能になるのですか?

A1.
フッ素樹脂は主に炭素原子の鎖(-C-C-)が、フッ素原子(F)で覆われた鎖状の高分子です。F原子自体が水や他の物質に対して親和性を持たないため、フッ素樹脂は優れた撥水性を特徴としています。フロロボンダーは中に含まれているナトリウム原子(Na)の親ハロゲン性によってこの鎖からF原子を化学的に引き抜き、炭素原子(C)を二重結合などの電子不足の状態にします。この状態のC原子は撥水性のF原子に囲まれていないのでそれだけで親水性になりますが、更に処理液から出て空気に触れると、空気中の酸素、水素、湿気などにより電子不足が解消され、濡れ性や接着性のある官能基、例えば、ヒドロキシル基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、カルボニル基(=CO)などが形成されて親水性になり、より一層の処理効果が発生します。

Q2.
フロロボンダーEの寿命は、どれくらいですか?

A2.
フロロボンダーEの寿命は、栓を開けない状態で、冷蔵庫で保管した場合は、缶に表示した出荷日より6ヵ月間効力を保証します。ただし、実績的には1年程度経っても多くの場合使用が可能です。未開封の状態で20℃の保管では3ヶ月程度、30℃では1ヶ月程度が目安です。

Q3.
フロロボンダーEの効力は、どのようにして確認しますか?

A3.
液の色が暗緑色であれば有効ですが、淡褐色、黄色などのように薄くなっていると無効です。

Q4.
フロロボンダーEで処理が出来る物質は何ですか?

A4.
フロロボンダーEの作用のメカニズムは被処理物からフッ素原子を引き抜き、そこに官能基を形成させることですから、フッ素樹脂は処理出来ますが、フッ素を含まない物質は処理出来ません。

Q5.
フロロボンダーEによる処理効果は、フッ素樹脂の種類によって差異がありますか?

A5.
フッ素樹脂中のフッ素含有割合が高いほど、また分子構造が単純なほど早く作用して処理効果が高くなります。
従って、代表的なフッ素樹脂への処理効果はPTFE、FEP、PFA、フッ素ゴム、ECTFE、ETFE、PVDFの順で、処理時間の目安はPTFE:約3秒間、FEP・PFA:約7秒間、フッ素ゴム:約15秒間、ECTFE・ETFE・PVDF:約25秒間、です。成形方法、充填材なども処理効果に影響があります。

Q6.
処理可能面積は、どの位でしょうか?

A6.
フロロボンダーの処理可能面積は、樹脂の種類、使用環境、使用条件等により異なりますが100gあたり約2.5㎡です。

使用方法について

Q1.
活性度の低下したフロロボンダーに新しいものを追加して使用することは可能ですか?

A1.
活性度の低下の度合いが著しい場合は新しい液を追加せず廃棄した方がよいでしょう。インラインで継続的に 処理する場合のように劣化が徐々に進行する場合は、新しいものを徐々に追加することによって活性度を維持することができます。

Q2.
使いかけのフロロボンダーの保存方法は?

A2.
フロロボンダー開封後の残液をすぐ密封すれば、残量や保管条件にもよりますが20℃ ~ 30℃で約1週間、10℃ ~ 20℃で約2週間、1℃ ~10 ℃で約3週間程度です。
また空気等がフロロボンダー劣化の原因となりますので、容器内を不活性ガス(乾燥窒素またはアルゴン等) で置換し、密封した上で冷蔵保管する事で保存寿命を伸ばすことが出来ます。

Q3.
缶を振った時に固形分の音がすることがありますが、これは何ですか?

A3.
フロロボンダーの活性成分が固形化し、析出したものです。常温に戻し、缶をよく振れば溶解して、活性成分が均一の状態となります。

Q4.
処理効果の確認方法は?

A4.
処理効果は、次のようにして確認することができます。
① 水性フェルトペンで、線が書けるかを見る。
② 水滴を落としたとき、平らに広がるかを見る。
③ 被処理物の表面が褐色になっているかを見る(特にPTFE・PFA・FEP)。
④ 接触角を測定する。

Q5.
接着効果がうまく出ないときは?

A5.
前処理や後処理が不十分なことが考えられます。
① フロロボンダー処理を行う前に、アセトン、MEK、メタノールなどの有機溶剤で、被処理物の洗浄を十分に行ってください。被処理物の処理部分に油などの汚れが付着していると、汚れがフッ素引抜き反応を阻害し、処理効果が得られない場合があります。
② フロロボンダー処理を行った後は、有機溶剤と温水(~80℃)で十分に洗浄してください。溶剤と温水の洗浄順序は逆にすることも可能です。フロロボンダー処理後の洗浄が不十分な場合、フロロボンダーの分解生成物(ナフタレン、水酸化ナトリウムなど)の一部が処理表面に残ることがあり、処理は完了していても、処理効果が得られないことがあります。
有機溶剤と温水の洗浄を繰り返し行うとともに、洗浄液の清浄度管理に気を付けて十分な洗浄を行えば、分解生成物の残渣を無視できるレベルまで落とすことが出来ます。

作業環境及び処理用具について

Q1.
作業環境の温度と湿度はどのくらいがいいですか?

A1.
常温、常湿の通常の作業環境で問題ありませんが、湿度が低い方が処理量は増えます。

Q2.
フロロボンダー処理容器の材質はどのようなものが適していますか?

A2.
ステンレス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラス、陶磁器などフロロボンダーと反応しない材質の容器が適しています。

Q3.
処理容器はどのような形状が適していますか?

A3.
処理剤を長持ちさせるには、空気との接触を減らすことです。そのため、深くて開口部の小さい容器、例えば本を立てたような形状の容器が適しています。

Q4.
フッ素樹脂表面のマスキング(未処理部分を残したい場合)はどのようにすれば良いでしょうか?

A4.
処理をしたくない部分に、ポリエチレン製マスキングテープを貼ることにより、処理を避けることが出来ます。また、市販の低ないし中分子量ポリイソブチレンをヘキサンに溶かして10%溶液を作り、マスキング箇所に塗布し、処理後にこれをナフサやヘキサンなどの溶剤で洗い流すことによっても処理を避けることが出来ます。

処理済の樹脂の保存方法について

Q1.
処理済のフッ素樹脂表面はどの様な事に注意する必要がありますか?

A1.
① 擦過・摩擦
処理部分への強い擦過や摩擦により処理部分が除去されると、未処理の部分が露出し、もとのフッ素樹脂と同じ表面状態になるので、処理効果はなくなります。
② 紫外線
太陽光や蛍光灯などの紫外線(特に長波長)を長時間(72h≦)照射すると、処理後の褐色が次第に薄くなり、処理効果が低下します。短時間の紫外線照射は、問題ありません。
③ 高温
200℃を超える乾熱は、処理効果を低下させます。処理後の褐色は、高温により徐々に薄くなります。短時間の高温は、大きな影響はありません。
④ 酸化剤
次亜塩素酸ナトリウムや過炭酸ナトリウムなどの酸化剤は、紫外線や高温と同様に、処理後の褐色を退色させ、処理効果を低下させます。
上記の影響を避けた上で、箱や袋などに入れて通常の雰囲気で保管すれば、処理効果は1年程度は十分に持続します。

使用済品の処分方法

Q1.
使用済の処理液の処分方法はどうすればいいでしょうか?

A1.
使用済みのフロロボンダーは、SDSを提示しアルカリ性溶液として産業廃棄物処理業者に処分を依頼してください。

その他

Q1.
フロロボンダー処理によりフッ素樹脂の誘電率は変化しますか?

A1.
処理の深さは、フッ素樹脂本体に対して無視できるほど浅いので、誘電率の変化はほとんどありません。

Q2.
フロロボンダーが影響を与える金属がありますか?

A2.
汎用の金属は殆ど影響を受けませんが、アルミニウムとスズでは白い生成物を生じることがあります。

Q3.
フロロボンダーが皮膚についた時は?

A3.
すぐに十分な水で洗い流せば問題ありません。痛みが残る場合は、医師の手当てを受けてください。

Q4.
化学物質の排出に関し、規制されるような物質が含まれていませんか?

A4.
フロロボンダーには、化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)に規定された第一種指定化学物質、特定第一 種指定化学物質(6価クロム化合物など)及び第二種指定化学物質は含まれておりません。

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